ファブリックパネル ゴッホ – 糸杉

    ゴッホの『Cypresses(糸杉)』は、1889年6月後半に描かれた作品です。
    サン=レミの精神病院に入院したばかりの頃に描かれた作品となります。
    この絵の色使いは明るく、力強さがありながらも、この時期のほかの『星月夜』といった彼の作品と比べて、彼の問題を抱えた心を表すような緊張感は反映されていません。
    リズムが感じられる渦を巻いた筆のタッチが、木や葉、空に繰り返されながら、自由な雰囲気を作り出しています。
    糸杉のことをゴッホは、「古代エジプトのオベリスクのように、線とプロポーションに関して美しい」と感じ、画家としてモチーフと選ぶことに挑みました。
    「糸杉は、太陽が降り注ぐ風景の中の暗い一画ながら、最も興味深い暗い調子の一つで、最も自分の想像通り正確に描写するのが難しい」とゴッホは述べています。
    また、この作品を制作した頃に書いた弟テオへの手紙で、これまで西洋絵画で描かれてこなかった糸杉を、前年にアルルで描いたひまわりと同じように扱って描きたいと、糸杉をモチーフとすることへの強い抱負を語っていました。
    また、同年11月の手紙の中でも彼は糸杉について、「典型的な国内で見られる木でありながらとても美しい母国の柳と同様に、フランスのオリーブや糸杉にも、もっと注目されるべき重要さがある」と書くなど、彼は糸杉に対して強い思いを持っていました。

    作品名
    Cypresses
    作者
    フィンセント・ファン・ゴッホ (Vincent van Gogh)
    製作年
    1889年
    タイトルとURLをコピーしました