Figgjo(フィッギオ) シンプルなデザインが特徴のノルウェー陶器業界を支えるブランド

FABLINK(ファブリンク)編集部FABLINK(ファブリンク)編集部

Figgjo(フィッギオ)は、1941年にノルウェーで創業された陶器ブランドです。

シンプルな形で使いやすく、耐久性にすぐれた食器は、創業から現在までノルウェーの陶器業界を支える存在となっています。

特に1950~70年代の間に活躍した有名デザイナーたちによるアイテムの数々は、いまだ人気が高く、世界じゅうのファンを魅了しています。

工場は創業当初から同じ場所にあり、ノルウェー国内でデザインから製造・販売まですべて自社で行ってるのが特徴です。

Figgjo(フィッギオ)とは

フィッギオは、Harald Lima(ハラルド・リーマ)Sigurd Figved(シグルド・フィグヴェッド)によって、ノルウェー南西部の街・Figgjo(フィッギオ)で創立されました。

1946年、20世紀ノルウェーを代表する陶器職人・デザイナーのRagnar Grimsrud(ラグナル・グリムスルッド)がディレクターとして加わると、才能あるデザイナーを雇用し、人気シリーズを数多く輩出していきます。

またラグナルの研究によって、食器の強度を高める素材を使用した、機能性・耐久性重視の食器を生み出すことに成功しました。

1950~70年代ごろはレトロな雰囲気のデザインが多くつくられましたが、現在は白を基調とした、落ち着いたデザインをメインに生産しています。

長く使えるシンプルなデザインと、質の高さが魅力のフィッギオのアイテムは、一般家庭をはじめ、世界じゅうの飲食店やホテルなど、使いやすく壊れにくい食器が求められる場所で活躍しています。

たびたび変わったFiggjo(フィッギオ)の社名

フィッギオは、半世紀以上の歴史の中で、社名を数度にわたって変更しています。

1941年の創立当初はFiggjo Kraftselskap(フィッギオ陶器会社)でしたが、ラグナルの参加と同時にFiggjo Flint(フィッギオ・フリント)へと変更されました。

1968年、同じくノルウェーのライバル陶器会社Stavangerflint(スタヴァンゲルフリント)と統合し、Figgjo Stavangerflint ASという名前に。

1979年にスタヴァンゲルフリント部門の生産が終了し、以降はFiggjo(フィッギオ)として生産を続け、現在まで至ります。

このように、頻繁に社名変更があったことで、製造年代やデザイナーによって社名のロゴプリントが異なるため、コレクターの間では食器の裏に刻印されたロゴプリントによって取引価格が変わるようです。

Figgjo(フィッギオ)の主なラインナップ

フィッギオは創立当時、家庭用食器メーカーとして台頭しましたが、1960年代のホテルへの食器デザインを機に活躍の幅を広げ、現在は業務用食器に力を入れています。

ラインナップの中心であるプレートボウル・カップといったアイテムの原型はそのままに、年代によってブランドの方向性が大きく反映された、テイストの異なるデザインが特徴です。

一貫してシンプルな形と機能性・耐久性を重視した質の高さは変わりませんが、かつてのデザイナーたちによるシリーズは、現在でも高い人気を誇ります。

今回は、すでに生産中止になったシリーズを含めた人気ラインナップを紹介します。

Sissel(シセル)シリーズ

Ragnar Grimsrud(ラグナル・グリムスルッド)がデザインした型に、Rolf Frøyland(ロルフ・フロイランド)がデコレーションを手がけたシリーズです。

ラグナルの末娘の名前をとったSisselシリーズの器は、1954年に発表されました。

明るいパステルカラーと、さりげない装飾が器の魅力を引き立たせたデザインは、どこかレトロな雰囲気が漂います。

丸みを帯びたティーポットや、ユニークな形の取っ手のついたシュガーポットは、毎日のおやつ・ティータイムを楽しくしてること間違いなしです。

Ruth(ルス)シリーズ

1960年に、Rolf Frøyland(ロルフ・フロイランド)によってデザインされたシリーズです。

細かいダイヤの幾何学模様が規則的に配置され、白色基調の器にアクセントを与えています。

落ち着いた色味とシンプルさが魅力的で、プレートやボウルは、北欧料理のみならず和食にあわせても相性がよさそう。

ゆで卵を立てるためのエッグスタンドといった、北欧らしいアイテムも並びます。

2020年、一部のアイテムが復刻生産され、時代を感じさせないうつくしいデザインに定評があります。

Folklore(フォークロア)シリーズ

1970年、Turi Gramstad Oliver(トゥーリ・グラムスタッド・オリヴェル)によってデザインされたシリーズです。

北欧の民話・神話からインスピレーションを受けた、にぎやかな雰囲気の手書きイラストで、フィッギオの中で最も人気の高いシリーズのひとつです。

プレートやマグカップはもちろん、ぽってりとした形がかわいらしい調味料入れや、壁に飾って楽しめるバターボードが、食卓をあたかかい雰囲気に演出します。

ノルウェー語やスウェーデン語で説明を加えたデザインもあり、まるで物語の1ページを切り取ったかのような気持ちにさせてくれるシリーズです。

Figgjo Deco(フィッギオ・デコ)シリーズとカスタムオーダー

時を経て、よりシンプルに、タイムレスなデザインへと進化を遂げたフィッギオ。

現在手掛けるアイテムの多くは、白をベースとしたシンプルさが魅力です。

中でもFiggjo Deco(フィッギオ・デコ)シリーズは、ポイントの配色がうつくしいデザインや、かつての人気シリーズを復刻したアイテムが並びます。

耐久性にすぐれた技術を取り入れるフィッギオの食器は、欠けにくく割れにくいのが特徴で、レストランやホテルといった場所で使われています。

また、飲食店や食器を扱うクライアントを中心に、Figgjo Decoシリーズの中で使われている色をカスタムする、オーダーメイド食器を受け付けています。

要望にあわせて60種類以上の安全な釉薬を自在に操り、単色のみならず、マーブル模様やスプレーを吹き付けたようなパターンといった、唯一無二のデザインをつくり出します。

場所や料理を選ばずなじみやすいフィッギオの器は、シンプルだからこそアレンジの利く万能選手として、さまざまな場面で大活躍です。

Figgjo(フィッギオ)を支えたデザイナーたち

フィッギオは、独自のセンスを持つデザイナーを数多く輩出してきたブランドとしても有名です。

特に1950~70年代にかけては、世界じゅうでミッド・センチュリ―・ブームが巻き起こり、北欧各国でもデザインに特化したアイテム生産の戦略がとられました。

当時のノルウェーも例外ではなく、気鋭のノルウェー人デザイナーが多数活躍した時代です。

ミッド・センチュリー時代のフィッギオを支え、すばらしいデザインの数々を世に送り出したデザイナーを紹介します。

Turi Gramstad Oliver(トゥーリ・グラムスタッド・オリヴェル)

トゥーリは1960年フィッギオに入社以降、約20年のキャリアの中で、多くの人気シリーズを輩出しました。

独特のタッチと、明るく落ち着いた色味が特徴のペイントは「トゥーリ・デザイン」と称され、ノルウェーをはじめ世界じゅうで今も愛され続けています。

代表作品は「Folklore(フォークロア)」や「Lotte(ロッテ)」、「Tor Viking(トール・ヴィーキング)」などです。

おどぎ話から飛び出してきたようなトゥーリのデザインは、料理をより明るく引き立たせ、食卓での時間を楽しくしてくれます。

Rolf Frøyland(ロルフ・フロイランド)

ロルフは、1945年に入社以降、およそ30年もの間フィッギオで活躍したデザイナーです。

彼のデザインは「ロルフ・デザイン」と呼ばれ、大胆な花模様をあしらった「Saflan(サフラン)」や「Lilije(リリー)」のような、レトロなデザインが代表作品として挙げられます。

落ち着いた色味を好んで用いたロルフのデザインは、普段使いにちょうどよい、飽きのこないものばかり。

素朴であたたかみのあるパターンが多く、世代を超えて受け継ぎたい親しみやすさを感じさせます。

時代の変遷とともに進化し「長く使える」を追究するFiggjo(フィッギオ)

1941年の創業から現在まで数度にわたって社名を変え、時代の変遷にあわせてデザインの方向性を柔軟に対応してきたフィッギオ。

その軸は、手にとりやすいシンプルな形と、強い衝撃に耐える機能性の高さを備えた「長く使える器」の追究・実現によって支えられています。

時のデザイナーたちによるすばらしいデザインの遺産とともに、フィッギオの器はこれからも進化をつづけ、世代を超えて長く愛され続けるに違いありません。

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参考文献

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